同朋大学 教員情報   
     


  モリムラ シンホウ
  森村 森鳳   文学部 人文学科   特別任用教授
■ 標題
  『わが塔はそこに立つ』と「悪人正機」
■ 概要
  野間宏の『わが塔はそこに立つ』の中での「性」「民衆」などの問題を文学のイメージとして論じながら、その中の親鸞の「悪人正機」の受容とその問題点を論じた。親鸞の「悪人正機」説は、善と悪を同時に否定するうえに、既成の倫理観の「善悪」の二元対立を超えて、定着された価値体系を内部から突破して、絶対否定を主軸とした高次の救済(高次の倫理道徳)の確立を可のなら閉めたのである。本論は、そういう親鸞の「悪人正機」説を『わが塔はそこに立つ』の「塔」に重なるところに、作品のイメージの小著的な意味を追求する。
   単著   教化研究   東本願寺教化研究所発行   pp.112-124   1996/11


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