同朋大学 教員情報   
     


  イシマキ ヨシヒロ
  石牧 良浩   研究科 博士後期課程・仏教人間学専攻・臨床心理分野   教授
■ 標題
  広汎性発達障害者のTAT反応の研究
■ 概要
  広汎性発達障害者がTATにおいてどのような反応を示すのかについての検討を行った。調査協力者は、広汎性発達障害の群26名(P群)と健常な大学生の群30名(C群)であった。両群におけるTAT分析指標の項目の出現頻度についてχ2検定を用いて検討したところ、広汎性発達障害者においては、<圧力>、<内面への言及>、<結末への言及>など、TATの標準的な反応が有意に少なく、<不一致への言及>や<印象反応>、<不確実反応>などが有意に多かった。彼らは図版の刺激材料を適切にまとめて物語を作ることが苦手であり、まとまらなかった側面が上記のような不確実な形で表面化してきたのではないかと考えられた。これらより、TATを用いて広汎性発達障害者を理解するための1つの可能性が示されたと言える。
   単著   「ロールシャッハ法研究」   第14巻   pp.27-34   2010/10


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