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フクダ タクミ 福田 琢 文学部 仏教学科 教授 |
■ 標題 『遊行経』における説法の意味 |
■ 概要 『遊行経』(いわゆる「非大乗系『涅槃経』広本)の特徴はその在家主義的傾向にある。冒頭の七不退法の教説からチュンダの供養にいたるまで、『涅槃経』のゴータマは常に在家者たちを讃え、在家者たちに向かって法を説き、そして入滅後は在家者たちの手によって荼毘に付されており、出家比丘の影は薄い。ここには出家教団によって伝えられなかったゴータマ・ブッダの在家説法の痕跡が色濃く残っており、とくにナーディカー村で説かれる<法鏡>の教えは、いわゆる四不壊浄(四預流支)こそ、ブッダが在家者に説いた根本の実践道であった可能性を示唆する。本稿では以上のような観点から、在家主義経典として『遊行経』を読む可能性について検討した。 単著 日本佛教学会年報 日本佛教学会 第76号 pp.117-145 2011/07 |
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