同朋大学 教員情報   
     


  フジバヤシ キヨヒト
  藤林 清仁   社会福祉学部 社会福祉学科   准教授
■ 標題
  土粉遊びが発達支援に与える影響
■ 概要
  障害のある子どもたちへの発達支援の一つの方法として、土粉(つちこ)遊びがどのような役割を担うことができるのか考察した。研究方法は、2012年7月から9月にかけて、公立保育所のA園、同じく公立保育所で指定管理者が管理運営を行っているB園、民間の社会福祉法人が運営している児童発達支援センターのF園を対象とし、保育者と子ども、そして土の関係を分析し以下の考察を行った。まず、土の粉が与える感覚情報の特徴として、触覚や固有覚、前庭覚へさまざまな形で働きかけができることがあげられる。土粉遊びは、粉からどろへという変化する過程があるため、視覚的な変化はもちろん触覚的変化も大きい。土粉遊びは、遊びを通した感覚情報の変化という働きかけの一つの方法になるではないかと考えた。次に、滑りやすいどろの上を歩くことで、普段の生活では意識しにくいバランスの感覚を使うことができることに注目した。さらに、素材としての土の粉は、形態が変化するため、どの発達段階にある子どもにとっても、遊べる可能性のある素材であると考えた。最後に、一人でも、まわりの子どもたちとも遊ぶことができるという多様性も、土粉遊びの素材の魅力である。
   単著   子ども学研究論集   第5号   pp.57-64   2013/03


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