教員情報   
     


  ヤマグチ マキコ
  山口 真季子   音楽学部 音楽学科   講師
■ 標題
  ヘルマン・シェルヘンと ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習会 ― 1947 年を中心に ―
■ 概要
  指揮者ヘルマン・シェルヘン(1891-1966)がダルムシュタット国際現代音楽夏期講習会において行ったマスターコースや講演、演奏について概観したうえで、シェルヘンが最初に参加した1947年に焦点を当てて、シェルヘンの音楽に対する態度とその影響を検討した。その結果、シェルヘンはベートーヴェンの交響曲について、ストラヴィンスキーの独特なリズムやシェーンベルクの十二音技法につながる要素を内包するものとして提示しようとしていたことが分かった。また当時の講習会における十二音技法の捉え方について、その形式主義的傾向に警鐘を鳴らしており、十二音技法への注目から総音列主義へとその理論を厳密化していく流れとは異なる見解を持っていたことが窺えた。本研究は、JSPS科研費 JP20K12852の助成を受けたものである。
   単著   名古屋音楽大学研究紀要   pp.65-78   2021/03


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