教員情報   
     


  ヤマグチ マキコ
  山口 真季子   音楽学部 音楽学科   講師
■ 標題
  シューベルト/マデルナ《5つの舞曲》(1965)原曲の管弦楽的要素とマデルナの「再解釈」
■ 概要
  ブルーノ・マデルナ(1920-1973)が《5つの舞曲》として発表したシューベルトの舞曲、行進曲数曲の管弦楽編曲に着目し、彼がシューベルトの連弾曲から感じ取った管弦楽的性格とは何か、また彼自身の「現代的な精神」による再解釈が編曲にいかに表れているのかを考察した。
編曲からは、主題旋律を保持し、音域、強弱、テクスチャー等によってその性格を変化させるシューベルトの手法に対して、楽器の組み合わせや強弱を変更することでその変化を明確化していることが分かった。また原曲の対位法的書法を複雑化させている部分などからは同時代の音色や同時的な鳴り響きに対するマデルナ自身の関心が反映されていることがうかがえた。本研究は、JSPS科研費JP20K12852の助成を受けたものである。
   単著   名古屋音楽大学研究紀要   pp.83-96   2023/03


Copyright (C) NAGOYA COLLEGE OF MUSIC, All rights reserved.